先日、KAATSU JAPAN株式会社様主催で、加圧トレーニング発明者である佐藤義昭氏によるオンライン講義に出席しました。
コロナで対面の勉強会の機会が減ってしまったため、このように佐藤氏のお話を聴く機会はとても貴重なのです。
限られた1時間半というお時間の中、たくさんのエキサイティングな情報を得ることができました。
アメリカ国防総省からも認められた「加圧トレーニング」。
加圧トレーニングは日本発祥ですが、今や海外、特にアメリカでの人気、広がりは凄まじいものとなりました。
海外展開がされるようになり、加圧トレーニングは「筋力アップくん」のように持続させる加圧だけでなく、加圧と除圧を繰り返す「加圧サイクル」が主流となってきました。
これは、持病のある方、体力のない方、ご高齢の方などが持続加圧をするのはリスクがあるとされたためで、加圧しっぱなしをしないで、途中で除圧を入れる加圧トレーニングならば、誰でも安心して取り組めることができる、とされたためです。
以前の加圧トレーニングをご存じの方は、加圧トレーニングは「痛い、きつい、我慢!」のイメージがあるかもしれませんが、日本人は痛くても我慢する、アメリカ人は痛いのは我慢しない文化が根付いているからかもしれません。
加圧トレーニング本部である、アメリカ「KAATSU Global社」の日々の努力により、加圧トレーニングは今やアメリカ国防総省(略してDoD)から「安全で効果がある。」と認められており、(DoDは安全で効果のあるものしか扱わないらしいです。)Navy SEALs(アメリカ海軍の特殊部隊)全員が自身のケアに使用しているそうです。
加圧で肺の毛細血管が「瞬時に」増える!
加圧トレーニングの効果についても、さらに新情報が。加圧トレーニングは血管のトレーニングでもあり、血管を強化したり毛細血管を増やしたりする、という事実は私たち加圧有資格者の中ではあまりに有名な話ですが、加圧をした時の肺の状態を治験したところ、肺の中に毛細血管が「瞬時に」増えたそうです。これは驚きの新事実です。
肺の毛細血管が増えるということは、全身の内臓も同じ結果が得られるのでは、と私は考えています。
腕の加圧は「脳の活性化」
加圧トレーニングは腕と脚で分けておこないますが、それぞれ筋力アップ以外にも、神経への働きかけや内臓強化をすることもできます。
腕に加圧、加圧サイクルをすると「脳の活性化」に効果があります。
腕は脳に近いので、脳の血管や神経、細胞に働きかけて活性化をしてくれるものだと考えられます。
腕に加圧をすると、「疲労していたのに元気がでてくる、ぐったり疲れていたのに饒舌になってくる、会話がどんどん弾んでくる。」という現象はたくさん目にします。
佐藤氏は、腕に加圧をすると「よし、やるぞ!がんばるぞ!」という闘争心が生まれてくる、とおっしゃっていました。
脚の加圧は「心臓強化」
それでは脚に加圧をすると、筋力アップの他にどのような効果が得られるでしょうか。
脚は心臓と連携していますので、(走ったり階段を昇ると息がぜーぜーするのはその証拠です。)脚への加圧は心拍数が上がることで心臓が血液を送り出す量が増え、全身の血液量が多くなります。血液が多ければ多いほど、酸素や栄養が体内にたくさん運ばれますので、健康な体作りに役立つ、ということになります。
健康でいるために必要な「メカニカルストレス」。
メカニカルストレスとは、体を動かす時に骨、筋肉、腱などに負荷がかかることで(静止時にも心臓に拍動という刺激が加わっています。)メカニカルストレスは細胞で受容され、細胞はその刺激に応じて体の様々な機能を調節しています。メカニカルストレスがないと、例えば寝たきり状態で骨に負荷がかからないと骨粗鬆症で骨がもろくなるなど、体はどんどん衰えていきます。
体に負荷がかからないと楽だけど、それでは細胞が「必要ない。」と感じ、働きをやめてしまうため、体はどんどん弱っていきます。
そうなってしまってからでは復活させるには難しいので、やはりそうならないように日々活動的に体を動かすことが大事。
あらためてそのように感じたオンライン講義でありました。